苦笑い

ヤスから電話が。お父上が亡くなった香典のお礼ながらである。

商売をやっているし 他所に出ている兄弟もいたり しばらくバタバタだろう。
遺産分割やら 仕事の段取りやら大変だろうなと気にはなっていたが
そんな下世話な話も大きなお世話なので「大変だろけど頑張れ」くらいしか言えぬ。

ひとしきりそんな話をしたあと「ところでおまえはどうだ元気か?」と言われ
「それがさー 倒産間近になっちゃって他所に働きに出てんのよ参ったよ」と言うと
大爆笑される。電話口で泣くほど笑っていたみたい。凸(-_-#)。。。
「笑い事ぢゃねーよっ!」と言いつつ 釣られて私まで笑ってしまった。

「またかよ ホント波乱万丈だな おまえは」と。
「そうさ数奇な運命を相変わらず驀進ちうさ♪」二人して笑う。

ヤスも自分の家業に不安を抱いているのも知ってるし 田舎ゆえに仕事も
そうそうないこともわかっている。
とは言え「どうにかなるさ」「なんとでもなるさ」が合言葉。
しかし どうにもなんともならないのはお互い口に出さずとも解っている。
それを言ってはおしまいなのだ。

「まぁまたこっち来いよ呑もうぜ がんばれよ?」「おうっ♪」

これでまた少し頑張ろうと思うのである。