子連れ狼がやっと終わった

時代劇専門チャンネルの良いところは一挙放送である。ではあるが
シーズン3までぶっ続けで毎日見させられるのは流石に飽きてくる。
作品の当たり外れも勿論あるし 「影の軍団」なんか最初はご機嫌で
見ていたけれど シーズン3くらいで断念。今もまだ5だか6だか続いてる。
実際あれもこれも毎日のんきに時代劇見てる時間ないんだもの(悔


子連れもあまり惹かれない回はバツバツ録画消したりしつつもジワジワと
見進めることはできた。ひとえにシリーズごと変わる柳生烈堂や大五郎の
変化が私にとって功を奏したのだと思われる。


初代大五郎なんかまさに松本人志演じるところと同じく「ぢゃーん」と
上っ鼻で一声発するのに類似性を感じて面白かったり それがあるからこそ
「ちゃーーーんっ!」となんとも良い声で[鳴く]二代目たくみ君と西川君との
対比が際立ちこれまた笑えるのである。どえらい違いなのだ。
まぁブー顔の西川君の方がある意味可愛いんだけどね(苦笑


そして実に当時の漫画アクションは「嗚呼!!花の応援団」目当てに定期購読
していたのに 同時期掲載の子連れ狼は絵が苦手で読んだことはなかった。
しかし他の小池一夫作品は慣れ親しんで育っているので 今このドラマを見ても
非常にあの劇画の雰囲気が出ていることは「ワカル」 本当にマンガである。
毎度そのマンガっぷりがとっても面白かった。


んでご存知の通り『ガトリング搭載?w』箱車(乳母車とは呼ばないらしい)を
転がしながら柳生滅亡お家再興の為に各地を旅しつつ 刺客商売の名を借り
そこかしこで大量虐殺を巻き起こす拝一刀と一子大五郎の物語。
まさに水戸黄門の印籠並みの威力を持つ「我ら親子は冥府魔道に生きるもの」
という言葉ひとつでオールオッケーみたいな異常世界。
読み書きもまともに出来ないであろう百姓に向かってもそれを言う。
聞いたほうは「メーフマドー」としかわかんないよね。なんのこっちゃだよね。
「死屍累々」と聞いて太川陽介を思い出すみたいなもんよね(チガイマス


っとダラダラ書いて要領を得ないっすが。。。
マクラ通りやはり毎日見るのは飽きてくる。もういいや録画だけでいいやと
思っていたところに登場したのが「阿部怪異」本名は阿部頼母アベタノモという
金田龍之介さん演じるところの将軍家のお毒見役で好色な高職。
 御口唇役は見たw


これが最終回近くに連続して出てきて烈堂VS一刀の戦いに茶々入れまくるのが
面白いなんてもんじゃない。毎度声出して笑うほど。
金田さんの怪演ぷりがハンパない素晴らしいとしか言いようのない神演技。
これまた本当に(広義な)マンガの中の登場人物そのもの狂言回しが最高だった。
 楽しそうだw


昔から善玉悪玉いろんな役をやられてきた金田さんの奥深さというか。。。
子連れはエロ描写もかなり多いが 阿部怪異も特に凄い臨場感。
挙句に毒薬作りの名人だから「毒屋の子」なる唄を歌いながら嬉々として
毒を作ってはお鍋に入れたりするのが面白いのなんのって。
最後は切腹を命じられるがここでもただでは死なない大暴れw
何十年と続く時代劇史上でも類を見ない唯一無比の切腹シーンかと思われる。
そして最後も「毒屋の子」を熱唱する金田さんなのであった(ホルホル


政府や天皇陛下もさー 森光子や森繁なんかに賞やるより金田さんにやるべきと
真剣に思ったねあたしゃ今回。残念なことに亡くなられてたんだった(悲
時代劇の敵役にも関わらず こんなに愛すべき人物は稀有だわー。


阿部頼母亡き後の残り3回も なんとか頑張って見ることができた。
柳生の配下を悉くヤラレタ烈堂も 正々堂々と一刀と決戦に及ぼうとしてたのに
阿部ちゃん死んだら元の卑怯道に戻りまくり。なんだかなぁもう。
わざと胴太貫を折るように仕向けた挙句に長槍かついで来るんだからこれを
卑怯と言わずして。これまたマンガチックなのだw


閑話休題で 一刀親子が死に装束を求め反物屋に行く場面が結構長尺であり
そこの主人がとっても良い人。こんな幼子に死に装束など売れないとゴネる。
ひと悶着して納得したあとは夫婦で心をこめて一晩で着物に仕立ててくれた。
えぇ話や〜なのだけど これをやってるのが戸浦六宏さんなワケ。
ロッコーさんが善人のわけがないw。絶対に柳生の草で着物に毒針でも仕込むか
何か悪さするに違いないとハラハラして見ちゃったのも「ヤラレタ」な。


ほいでラストはハッピーエンドには終わらないということだけは知っていて
大五郎はどうなるのかなぁ程度の流し見。烈堂と一刀は真剣白刃取り合戦w
両者の戦いに敬意を表して公方様が鐙を外すという描写は面白かった。


そんな合間に今までの冥府魔道の歴史のおさらいが差し挟まれる。
流石にここまで見てるとこの親子の苦労が思い出されうっかり泣くシマツ(苦
子連れ狼で泣くとは。。。自分でも「不覚っ不覚っ!」と言いながら泣いた(テヘ
そして感動?のラストは。。。


烈堂 大五郎に向かって一言


我が孫よーっ!




なんぢゃそりゃーっ!






あと結果論だけど 子連れ狼の殺陣はヤッツケ感が強くてあまり良くないと
思った。殺陣師さんがマターリな人だったのかなぁ?
音効で持ってるだけで なで斬りの連発で見れば見るほど面白くなかった。
錦兄こんなに殺陣ヘタだっけ?とまで思わせるような殺陣って何さ。
イイなと思う殺陣は平均10回に一遍くらいだったかなぁ。


馬上演技も嬉しく思ってたけど 殆ど吹き替えさんだったみたい。
烈堂もそう。佐藤慶さんて乗馬できなかったのかなぁ?あからさまに吹き替え。
佐藤さんにしても錦兄にしても万一を考えて吹き替えって選択があったのかも
しれないけれど殺陣関連は見れば見るほど薄っぺらくなってしまったのが残念。


はー書いた書いた。最後にもひとつ金田さん