明け方まで七人の侍を見る

おかげで起きたの夕方の4時ですよ(しくしく

これも長尺ゆえに再放送など殆どなく15年振りくらいに見たと思う。
荒野の七人は飽きるほど見ているのに(飽きることはないけど)

なんかもう泣ける。3時間超と長いけど全て必然。すばらちー。
ジェームスコバーンは不思議な魅力を持つ役者さんであったけど 元の宮口精二さんが
凄く渋いは コバーンがキレイに宮口さんをなぞっているのだと改めて思う。

稲葉さんもこれ以降は刑事ドラマなどで決まった役ばかりだったが 落ち着いた
笑顔が頼もしいやら 嫌いな千秋実を見直したり 木村功さんの可愛いこと。
土屋嘉男さんという素晴らしい色男が百姓役のミスマッチにも感慨深い。

加東大介さんも大好きで早逝されたんだけど今調べてみると64歳までは生きて
いたんだと知る。ぷりぷりして若く見えてたから勘違いしていたモヨウ。
志村喬さんは言わずもがな。三船は本当に華がある。この時代にこれだけイイ
身体を持った日本人もそうそういない。若い元気な三船はカコ可愛いである。

微妙に荒野の七人と人物設定が違うのだけど それも対比してみると面白い。
ラストで百姓あがりのチコは女のために村に残るが 侍あがりの木村功さんは
やはり百姓になれないのは時代だ。三船をチコにはなぞりきれないもんなーw

しかしよくもまあ田舎の百姓の陰湿さセコさ下賎さを描いたもんだなと。
横溝じゃないけど都会人(侍)の奸智と田舎者(百姓)の狡知がよく書けてる。
百姓あがりの菊千代が散々百姓の嫌な部分を叫び倒すところがあるが 私自身
田舎ものゆえに本当に田舎の人間の陰湿さを思い知るし似たように思ってきた。

陰口叩くのは得意だが 集まらないと落武者も叩けない。
そして優位とみると ここぞとばかりに叩くんだ。
いつも人の顔色を伺いながら 腹の中には一物抱えて嘘ばかり言う。
黒澤明という人は松任谷に比ぶべくもなく人物描写に長けてるな。今更だけどw