男気万字固め/吉田豪

前から気になっていた本をやっと。
吉田豪自身の存在は元サブカル好き(とでも言うのかw)勿論慣れているが
この本の存在を知ったのは水道橋博士関連だったと思う。
なんのことはないこの本は 浅草キッドの「お笑い男の星座」の吉田豪版て感じ。


またしてもこのところ温故している昔の恋人w山城新伍の与太話から始まり
ガッツ石松/張本勲/小林亜星/さいとうたかを/本宮ひろ志/乙武洋匡という布陣。
乙武さんは「男気」のあとがきとしての対談なので毛色がまるで違うけれど
たいがい子供の頃からケンカが強くて暴れん坊で女好きというメンツが揃い踏み。


ガッツと張本さんの話は良かったなぁ。張本さんに関しては在日という話は
触れられなかったが「敢えて」だなと感じたし 他のメンツと比較しながら
仁義なき広島県人の県民性みたいなノリを現したかったのかなと思う。。
二人ともなんつーか男気満載でかっこいいのは確か。さいとうさんもか。


昭和賛歌に満ちた本だけど成功者の自慢みたいな話ばかりでちょっと食傷。
そういう人の破天荒な生き方を「そこがしびれるあこがれるっ」ってなノリで
太鼓もちとして博士並みに天才的な吉田豪たちの持ち上げたい気持ちみたいの
解らないじゃないけど 所詮一般ピープル(死語ですか死語ですね。。。)には
とんと縁のない話だったり それなりエラそうに遊ぶのであればこの人たち並みに
人生で成功しなくちゃいけないよという教訓をもって読まないとダメかも。


あと何故かわからないけど やっぱり本宮ひろ志の話は好きになれない。
マンガ製作のシステムを構築した成功談はうなづけるし アシにも印税契約を
しているなんて話も含めエポックメイキングだと思うし仕事の話は面白い。
ただ「俺は顔を書くだけ」ってのに「ん?」と。


私の記憶が確かなら彼の嫁はもりたじゅんと言って その昔りぼんに連載があり
慣れ親しんだ女流マンガ家だった。
私自身は男一匹あたりから俺の空刑事編あたりまで リアルタイムで彼のマンガは
読んできたけど 俺の空の前後あたりから顔がまるでもりたじゅんの描く顔で
その頃に書いてたのは彼女だと信じて疑わず今まで生きてきたがどうなん?
それについての話はなかったのが残念。まぁ男気の本だから仕方ないか。


あとがきにあったのでこれから「ムツゴロウ 吉田豪」でググってきます。