読書評

●サムライへの道/JJサニー千葉
2010年上梓の千葉ちゃんの歴史を紐解いた自叙伝。
今まで見たことなかった影の軍団シリーズを毎日見ているので
JACについての思いや目的などが実写と相まって楽しく読む。
その他 サムライ武士道を訥々と語っている。
新渡戸稲造から始まり 深作欣二高倉健大山倍達への想い。


東映ニューフェイス出なのは知っていたが 無国籍映画というか
ブルースリーとジャッキーチェンの狭間にやっていたアクション
(ゴルゴとかゴルゴとかゴルゴとかw)からハリウッドへの道と
やはりこの人は常人とは目指すものがハナから違っていたのだなと。
どうも東映のこの世代って新伍さんたちの悪いイメージが強いし。
私の中の柳生十兵衛近衛十四郎一拓なので千葉ちゃんのも一度
見ておいた方が良いかなという気にさせられた。


●四年目のラブレター/泉ピン子
暇潰しにと借りてきたがいつものピン子節に閉口。
これ旦那さんが他所で子供作る前の話みたいだな。1時間弱で適当に。


●品川隆二と近衛十四郎 近衛十四郎と品川隆二
とうにオカラの旦那は亡くなってるので 2007年に円尾敏郎さんとの
対談本で 対談本て好きじゃないのだがこれが凄く面白かった。
内容は一杯で一口には言えないけど とにかくオススメとか思う本。


品隆さんの役者としての拘りとかプライドとか古き良き時代劇の
在り方とかキラキラしてる。うるさい年寄りの言い分的なとこも
大いにあって 後半は特定の監督の悪口言いながら円尾さんに矛盾を
突っ込まれながらも聞かないお茶目っぷりにも些か笑える。
東映かと思ってたら元々大映の現代劇から始まった人だったのねー。


十四郎さんとは不仲とは言わずとも 反りが合っていたわけでなく
月影兵庫や花山大吉を下りたあと やはりその効果で次は2の線の
さむらい飛脚をキャスティングしてもらったのは思った通りだった。


さむらい飛脚では大友柳太朗がトップを取りたがり自分がトメに回ったとか
いろいろ話しているのだけど さむらいでの品隆さんの芝居は私には
うまく見えなかったし 焼津の半次のフィルターなど見ていなくともシリアスものの
品隆さんの芝居はかなり大袈裟なんだよね。目で芝居するという通り
その目が時代がかっているんだなぁ。好きなんだけど胃にもたれるみたいな。
作詞家もしてるそうで 七五調で都都逸風味の歌詞が微笑ましく思った。


●無実はさいなむ・杉の棺/クリスティ
CSのクリスティのフレンチミステリのために未読分を読んどこうと
思っただけで 結局件の放送が私には合わないので純粋な読書となった。


無実は。。。は正義感の強い人が古い事件を蒸し返す話。
なんだか最後の最後までお手盛りな話だったなぁ。
病死したオバカさんはもっと暴れていたろうし真実味に欠ける。
家族の設定だけは面白かったので もう少し練って欲しかったなと。


杉の。。。も似たようなものかなぁ。
無駄に恋愛を絡めてハッピーエンドにするにはお付き合いが薄いでしょうよと。
最後の最後に科学的根拠を持ってきて力技で犯人にしちゃうって(苦笑